鮮やかなこと
令和元年初日、地下一階というライブハウスに初めて足を踏み入れた、The Whoopsを見るために。
大阪に来る度に必ず行くと誓っているこのバンド。
これはもう正直意地。
何があっても行くんだと心に誓った唯一のバンド。
理由は色々とある。
単刀直入に言うと、今回の彼らのライブは凄まじく良かった。
いつも良いのは周知の事実なのだけれど、この日は本当に良かった。
言葉が出ないほど迫力と緩急、相変わらず聴かせるのと盛り上げるのが絶妙なバランスで備わっているバンドだなと感じる。
あまりにも良すぎたためか、普段ならしなくなったセトリを貰う行為を久しぶりにした。
深層心理の中で何かしらの形を残したかったのかもしれない。
こういう時に限らず、僕は楽しかった日や色んなことを感じた日は記憶ではなく思い出にしたい節がある。
だから写真を撮ったり形になるものを貰ったり買ったりする。
記憶としてだけじゃない何かを自分の頭の中に残したいんだろうなと改めて感じるようになった。
あの日は特に人との繋がりを感じた。
HOLIDAY!の植野さんに何故か覚えてもらってて、自分の夢や目標のことについて何故か相談をしたり、アフターアワーズのメンバーと友人の話で盛り上がったり、主催者のタキタさんとフープス経由で色んなお話をしたり、東京少年倶楽部のCDを買ったり。
小さなライブハウスに通っているとたまに忘れたくても忘れられないような経験をするこういう日みたいなことが訪れる。
こういう日は、僕にとってはただの記憶じゃ終わらない一日になる訳で、
いつでもどこでも彼らの音楽を聴くとあの景色とあの空気感がずっと残っている。
でもそこは3年前、初めて彼らを観た時から何も変わってはいない。
"あなたにとってはそれは記憶で
僕にとってはそれは思い出で
鮮やかなこと"
The Whoops「渚」より引用