変わり果てた景色と2GBのWindows95
先日、祖父が受け持つマンションに隣接していた写真屋が廃業し、建物が取り壊された。
SoftBankショップになるらしい。よりによって。
19年間、僕の日常の一部となっていた景色が突然消えてしまった。
ただ、「ずっと忘れない」なんて華やかな言葉で飾り付けれるほど僕の脳内の記憶媒体は有能ではない。
実際、再開発された駅前のされる前の姿を僕は全く覚えていない。
なんなら中学2年生の時の先生の声、顔、名前全てを忘れた。
人の記憶なんて言うのはその程度のもので、どんな記憶でも時が経てば頭からはあっさり剥がれ落ちてしまう。
Windows95のPCのように重い上に容量がまるで足りないと中にあるデータを消さないといけない。
あまり過度な期待をしてはいけない。
いつバグが発生して全ての記憶が消えてしまうかわからない。
そして僕たちの体内はそれを予知するほど便利なものでは無い。
シャットダウンして早く寝なさい。